雨が降りしきる森の中。キビタキが地面に下りたり
枝に上がったりと、せわしなく飛び回っていました。
晴れた日の森の中。枝や葉がてかりキビタキを見つ
けるのが難しい。
森の中の新緑のカエデにとまる。
湿地帯の針葉樹林の林縁で。キビタキは明るい林
にも生息しています。
晴れた日の林の中は陰影がきつくなります。
初夏でも残った木の実を取るのですね。
細い枝で苦労してます。
カエデの新葉と赤い花。アカゲラの赤とコラボし
ます。
湿地の林でオオアカゲラの雄が餌探し。
重力に逆らって逆さまで移動するのが不思議。足を
離せば下に落ちるはずなのに。移動の瞬間を狙ったが
撮れず。
アリみたいなものをたくさん咥えています。巣で待つ
雛の為の餌集めかな。
こちらは森の中のオオアカゲラの雌。
私の住む地方ではノジコはいませんので、高原で
元気に囀るこの鳥を見ると嬉しくなります。
アオジよりノジコの方が人気があるみたいです。
胸から腹の黄色はアオジの方が鮮やかなんですが、
ノジコの白いアイリングが可愛く見えるのでしょうね。
低い場所で囀っていても、人が近づくと直ぐに高い
場所に上がってしまいます。空抜けになるので背景処理
に苦労します。後ろに樹の幹を持ってきて、芽吹きも入
る位置に移動して撮影。
高原の林。樹の枝でアカハラがぼんやりしていた。
この高原ではアカハラがよく目立つ。
この春、サクラの開花が2週間早かったのと同じ
くミズバショウの花も見ごろが2週間早かったそう
です。盛りを過ぎたミズバショウの横で採餌。
直ぐそこにいるからと、絵になる写真に出来るかは
別問題で。
アオジが朝日を受けて高い枝で囀っていました。
空抜けのこのような場合は私は逆光側に回ります。
湿地帯の林の木々も芽吹き出しました。別個体が
近くに来ているのか緊張しています。
森の林床で採餌。林床の野草も芽吹いて新緑が
美しい。
冬季、都市部の公園の植木の下でよく見るアオジ。
そんなアオジが高原の新緑の中で囀る姿は活気に満ち
溢れている。
今回から新シリーズ、遠い山の小鳥達です。要は
撮影場所が変わったということです。
雨がしとしと降る朝に、針葉樹で採餌するキバシリ
に出会いました。
以前にも述べましたが、背中側から撮影すると、
保護色のためにどこにいるのか分かり辛い。
まあ、見事な保護色をしています。
木を走る鳥だからキバシリ。走ると言ってもチョン
チョンと木の幹を上へ上へと跳ねて行く感じ。
そんな写真が撮れましたのでご紹介します。雨天の
中での撮影、SSが上がらず被写体ブレを起こして
いますが、逆に雰囲気が出ていますので掲載します。
両足を揃えて跳ねているのが分かります。
前のめりに着地、いや着樹。
その場でトリッキーな動き。
跳ねる前の構え。ブレずに撮れました。
少し向こう側へ跳ね上がります。顔はブレずに
撮れました。やはり両足を揃えて跳ねています。
キバシリは登り一辺倒。ゴジュウカラのように
頭から降りていくことは出来ません。幹を高くまで
登ると他の樹の根元に飛んで降り、そこから再び幹を
上がっていきます。ムササビみたいな動きですね。
じっと座って待っているとソングポスト手前の倒木
跡に雄が上がって来ました。
コマ「文句あっか?」
コバ「いえ、ございません」
コバ、コマに怒られちゃいました。
コマドリに威嚇されたのはこの時だけです。
コマ「ん?彼女?」
コバを一喝した後意識は直ぐに彼女の方へ?
コマ「ん?ん?斜面上?」
コマ「彼女来たあー、おーい、こっちこっち。」
必死で呼び続けます。
叫び続けますが、どうやら彼女、倒木株後ろを
通過中の模様。
コマ「お~~ぃ」
コマ「ぉ~~~ぃ」
必死のあまり、足位置を変えずに振り向くから
体と足が捻じれちゃっています。
彼女、行っちゃったみたい。
コマ「・・・」
なんかバツの悪そうな。
このテンションだだ下がり、笑っちゃいます。
コバの存在、完全に忘れています。
地表に降りて雌を追いかけることにした模様。着地
点を見ています。全く私に無警戒なのでこちら側に
降ります。(警戒したら向こう側に逃げます)
おかげで目玉飛び出しの背面写真バッチリ。
「追いかけて逃げらる野鳥撮影からの脱却。」
写真家、和田剛一さんのおっしゃる通りを実践すれ
ば、こんな生態が写せました。
さて、今回はコマドリ雄の彼女さんです。
トレイルを歩いていますと目の前の倒木跡にひょ
っこりと上がって来た雌とバッタリ。コマドリ女史
はとても緊張して細くなって固まっています。雌の
特徴がよく分かりますので敢えて掲載します。
雄よりも頭部のオレンジ色がくすんでいるのと
胸の境が明確でなく黒斑がありません。
ここからはコマドリ雄の見張り台の場所。雌も
ここを通り道にしているようです。
特にこちらを警戒して緊張する様子はありません。
ぐるりと回りを点検しているのでしょうか。
雄のお立ち台に飛び移りました。
雄と同じような行動をしていますのでカップリング
はできているのでしょう。
トレイルを曲がったところで出合い頭にコマドリ
とバッタリ。私も驚いたのですがコマドリもびっく
り。直射日光を嫌うコマドリがこんなところで固まっ
てしまいました。緊張して細くなっています。
余談ですが私は探鳥の時はいつも日本野鳥の会の
長靴を履いています。これは足音が立ちにくい優れ
ものです.さらに私は意識的に音を立てずに歩きます。
登山靴は歩き易いのですがどうしてもドタドタと音を
立ててしまいます。
そんな理由からか、コマドリは私が曲がり角向こ
うから近づいて来るのに気が付かずにトレイルを横断
しようとしたようです。
一枚写してからゆっくりと私は後ろに下がります。
こちらに向きを変え直ぐに藪の中に飛んで入り
ました。
こちらのシーンも突然バッタリ。
トレイルを歩いていると、笹藪の途切れたところの
倒木跡にコマドリがとまっていました。私は笹藪
が死角になって気が付きませんでした。
コマドリ自体は私にまだ気が付いておらず、笹藪の
中をしきりに覗いています。メスでもいるのでしょうか。
近すぎて絵になり辛いのでゆっくりと後ろに下がり
ます。気付かれました。目が合います。直ぐに笹藪
に飛び込みました。
例の見張り台での囀りです。一人でひたすら待って
いた時に写したものばかりです。日時は必ずしも同じ
ではありません。
このようなフワッとした光の雰囲気の写真が好き
です。リラックスして囀っていますね。
去年はいろんなソングポストでの囀りを写すことが
出来ましたが、今年は今のところこの場所だけです。
連休は人出が大変多いと予想して撮影に行かず、連休後
は撮影地を変えました。もう一度行くかは悩むところ。
トレイル(登山道もしくは遊歩道)を歩いています
とトレイルの真ん中に小鳥のシルエットが。コマドリ
ですね。こんな時追いかけてはいけません。ピョンと
笹藪の中に逃げ込んでしまうだけです。
じっとしていますとピョンピョン跳ねて向こうから
こちらに近付いて来ました。
珍しく陽の差す場所に出ました。
こちらを伺ってますね。
私が動かないでいるとコマドリも安心したのか
特にそれ以上警戒する素振りはありませんでした。
トレイルの真ん中、私の直ぐ近く。
コマドリは本来このような形をしています。まるっ
こくて可愛らしい鳥です。緊張したり興奮したりする
細長くなります。
トレイルで採餌をしていました。藪の中より虫を
捕りやすいのでしょうね。
上の写真と同じ場所でしゃがみこんで写します。
低位置から写しますと背景が写り込み、絵に
立体感がでます。
昨年の画像。トレイル脇で雌が巣材集めをしていま
した。
トレイルもここのコマドリにとっては生活の場所
なのですね。
本日から6回に分けて高い山のコマドリです。
1.雄ポートレート
2.トレイルにて
3.さえずり
4.出会い頭
5.女史
6.求愛
以上の予定です。
さて第1回は雄のポートレート。全て同じポジ
ションです。
この場所はコマドリが巡回する通り道にあり、
見張り台兼ソングポストの一つです。撮影時コマドリ
はこの地に到着して間がなく、カップリング、巣作り
の大事な時でしたので、刺激しないようにただひた
すらこの場所で待つことにしました。そういう訳で
同じ絵づらの写真が多くなります。ご容赦を。
なお、餌付けをしないのは勿論のこと、音声に
よる誘因も一切行っていません。ですのでこちらを
認識している時はありますが、怒りや警戒の素振りは
この見張り台では殆どありません(1カット怒られた
写真有)。
見張り台全体が日陰の時は苔の上にも乗ります。
コマドリは直射日光の当たる場所を嫌います。苔
の場所に陽が差すと、そこを避けて奥側にとまります。
目玉が飛び出しているのがよく分かります。これで
後ろも見ることが出来るのですね。
羽毛が膨らんでいて緊張していないのがよく分かり
ます。
転移行動ではありません。単に胸がかゆかっただけ。
こんなふうにこの場所で360度見渡して、雌の
動きや侵入者がいないか見張っています。
トウヒの枯れた横枝にゴジュウカラがやって来まし
た。亀裂に蓄えてある木の実を食べるためです。
木の実は縦に差し込まれています。
木の実を咥えて引っ張り出しました。
体の向きを変え亀裂の中に再び木の実を入れました。
木の実は横向きに挟まれています。
ガツンと嘴を打ち込みます。
殻が割れました。
殻が割れやすい方向に向きを変えたのですね。
ゴジュウカラは足が短く胴長の体形からでしょうか、
ヤマガラの様に両足で木の実を挟んでつついて割るこ
とが出来ません。今回の様に隙間に木の実を挟み
込んで固定して嘴でつつきます。
うまく割れたかな?てな感じで覗き込みます。
割れた殻をどかして。
中身を取り出しました。
舌で絡めて。
口の中に引き込みます。キツツキみたいですね。
うまかった!のポーズ。
改めてじっくり見るとゴジュウカラって綺麗な鳥
ですね。
他にも貯蔵場所がありました。枯れた木の割れ目
にドングリが挟まっています。ゴジュウカラはちゃん
とあるか心配なのかよく点検にやって来ます。
もちろん苔の中や樹皮の下の昆虫も探して食べま
す。ウラジロモミの苔むした幹で得意の逆さま体勢で
餌探し。短足だから出来る技。
次回からコマドリを6回。
亜高山帯の樹木、ウラジロモミの苔むした横枝で
コゲラがなにかごそごそしていました。苔の中の虫
を探しています。苔の中に嘴を入れるときは瞼を閉じ
ます。
頭をひねって一生懸命です。コツコツと樹皮を剥が
して餌を採るだけでなく、苔の中の虫も探します。
コケを毟り取りました。
ポイッと投げ捨て。
何やら引っ張り出しました。
コゲラは都市郊外の我がマンションの裏口付近
でウロウロしていますし、亜高山帯の原生林でも
よく見かけます。適応力に長けた野鳥です。
ゴジュウカラ。ヤマブドウの幹でお得意のポーズ。
こちらは樹皮を剥がして巣材集め。頭から木を降り
ることが出来るのは日本ではゴジュウカラだけ。キバ
シリもできそうな気がしますが木を登っては飛んで
降りるの繰り返し。
トウヒの枯れた横枝でお食事。ここでの行動は後日
詳しく報告します。
ウラジロモミの横枝で餌を探すコゲラ。餌取の行動
はこれも後日報告。
この山のアカゲラは手強い。ケッ、ケッと鳴いて
トウヒの幹に飛んできましたが、すぐに気付かれる。
いつもこんなのばっかり。
今シーズンはここではこれが精いっぱいかな。信州
で頑張ります。
高い山の小鳥を二回に分けて。なお、亜高山帯の
鳥の一種類は後日数回に分けてアップしますのでしば
らくお待ちください。山中でじっと座っているとよくヒガラが目の前に
やってきて訝し気にこちらを覗き込みます。よくCM
の方がこんなときフレンドリーな個体だと言いますが、
私はそうは思わない。自分のテリトリーに侵入した
人間の様子を警戒して見に来ているだけだと思って
います。納得すると飛んで行き、戻って来ません。
オオルリ、ミソサザイも人間を威嚇しに近くへ囀り
に来ますよね。決してフレンドリーなわけではないと
私は思うのですが。
近すぎです。被写界深度が浅いとき、鳥瞳認識が
威力を発揮します。
芽吹き出したカエデの枝にヤマガラ。
ルリビタキの雌も繁殖地の亜高山帯に登って来ま
した。でもこの場所はまだ冬景色。
雌がいるので雄も来ると待ちました。実際にすぐ
近くに綺麗な子が来ましたが残念、登山客が通り飛び
去りました。雌しか撮れず。
最初にミソサザイを撮った標高のやや低い山奥。
ミソッチを撮っていると上にオオルリが。
直射日光を受けてメタリックに輝くオオルリもまた
よし。
新緑の時期はあっという間に過ぎます。気持ちが
焦ります。
ミソサザイが採餌する様子の記事ですが、虫がとて
も小さく分かり辛くなりますのでトリミングで被写体
を大きくして掲載します。
いつものお気に入りの大きな石の上で機嫌よく囀って
います。
画面、石の上左端に小さな虫がいます。
その虫が飛び出すとすぐに少し右へ転がり落ちました。
「ん?」
ミソッチ、何か気配を感じたような。そちらに顔の
側面を向けます。
囀り続けていますが、明らかに虫を凝視していま
すね。
気付いていないふりをして(実際はどうか知らん)
囀りを続けながら顔を近づけます。右目でムイムイを
見続けます。
なんか笑っちゃいますよね。
左足を上げて咥えに行きます。
捕まえました。ちっこいですけど。
石の上で囀る鳥、獲物を捕る鳥。まさに一石二鳥
です。なんのこっちゃです。
ミソサザイの囀りをあと一回。サイズ変更なしで
アップします。
太陽が高度を上げ、強い日差しが上から当たります。
作画するには一番難しい光の条件です。
日陰だと悩むことはありません。背景の緑はカワチ
ブシ。山の湿地帯に生える毒草です。秋に青い花を
咲かせます。
高いお山もようやく芽吹いてきました。
シンプルな構図にほんの少しの季節感。
ササの群落に朝日が差して黄金色に輝きます。
囀るミソサザイを逆光で写しました。狙い通りの
絵になりました。
Author:コバ
野の鳥を周りの自然ごと美しく写真に切り取れればと願っています。
野鳥撮影では餌付け、音声による誘引は行っておりません。